1月某日、長らく絵を描くことから離れていたが、再開したので額装したいとご来店された女性がいらっしゃいました。
ペン画をマット幅大きめにとって飾りたいとのこと。
ならばとボスことだんなさん、黒の艶消しでシャープな額とこだわりのグレーマットをご提案し、後日完成。
どことなく小林かいちを思い出させる、花々と融合した優美な線のアマビエたち。
写真ではわかりにくいですが、味気なくなりがちなグレーでも、微妙な色の違いで暖かみを感じさせるものを選び、黒縁との組み合わせでも無機質になりすぎないチョイスとなりました。
さて、お会計時、美術研究所の話題からなんと偶然にもボスの昔の仲間の方であったことが判明!ご本人を前にして、旧姓の時代の彼女をご存知かと伺うオモシロ展開 笑
お互い数十年ぶりの再会で、思い出話に花が咲きます。いやぁ…世間は狭いものですね…
受験に向けて共に研鑽した戦友だからでしょうか、決して短くない月日が経っているの、にボスの目はあっという間に青春時代に引き戻されていたと、けんぢょは証言しておきます。
己を振り返れば学生期にあまり思い入れがないような淡白さを有しているので、ボスのお話から伺う青春謳歌の輝かしい思い出は羨ましく感じます。
ところでサブカル畑出身のけんぢょの感覚では、ペン画と言うといかに細く細かく線を書き込むか、画面を埋め尽くせるかという耐久趣味的なイメージがあるのですが(オタク特有のこだわり)
さすがは大学でデザイン専攻であった作者の西原さん。ただ埋め尽くすだけではない構図、背景と主体との関係・描き込みの強弱・線の使い方が見事だと、ボスが完成度の高さを評していたので、目から鱗が滝で剥がれ落ちました。なるほど…!
画面評価の観点を、またひとつ学んだ出来事でした。
西原さんは現在『花贈り人』というオーダーメイドのフラワーアレジメントショップをされています。
今回の額装作品は春の個展でお披露目されるということでしたので、また拝見させていただきたいと思います。
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